蒼茫の空




見渡す限りの蒼い空は、君のようだと何時も思う。

まるで、君の澄んだ心のようだと、そんなことを思っていたら君に無性に会いたくなった。




「大佐、久しぶり!」

笑顔で扉を開けた人物に目を見張った。

「鋼の?」
「なに間抜けな顔してんだよ」

小憎らしいぐらいの笑みを浮かべて近付いてくる。

「君に会いたいと思っていたら、君が来たので少々驚いたのだよ」

からかうような笑みを浮かべて言えば、君の顔が面白いように赤く染まった。

「なっ・・・」

赤い顔で言葉に詰まる君もかわいくて、思わず笑みが漏れる。
それが気に障ったのか、不貞腐れたように顔をしかめて書類を突き出す。

「報告書!」
「エド、おかえり」

書類を受けとり、微笑んで言えば、君はまた顔を赤く染めた。

「・・・ただいま」

赤い顔を隠すように俯いて呟くように答えた君に、そっと近付いて優しく抱き締めると、
君が抱き付いてくる。

「会いたかったよ」

優しく囁けば、君が顔をあげて見つめてくる。

「俺も会いたかった」

そう言って笑った君は蒼茫の空のようで、私はその笑顔に魅かれるばかり。



あとがき
エドの笑顔が好きです!




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